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こどもの本のみ

自分にあった読書の<カタチ>

最終更新日 2025年10月11日

展示期間 : 10月から11月

展示場所 : 本館一般展示


自分にあった読書の『カタチ』の展示ポスター
本を読む楽しさは、すべての人にひらかれたものですが、目が見えにくい、文字を読むのが苦手、ページがめくれないなど、さまざまな理由で、活字の本が読みにくい人もいます。図書館には、大きな文字の本、やさしい言葉と絵や写真の本、音で聴く本、点字の本など、いろいろな形の資料があります。
今回の展示では、そうした「読みにくさ」を支える資料の一部を紹介します。
成田市立図書館では、こうした資料をいつでも手に取れるよう、「りんごの棚」というコーナーにまとめています。ぜひ、あなたの読書の<カタチ>に合った一冊を見つけてみてください。

展示関連情報

バリアフリー図書と「りんごの棚」とは?

りんごの棚について

『読書バリアフリーサポート入門 誰もが読書を楽しめる社会へ』

成松一郎/著 野口武悟/著 読書工房 2025年
見た目には障がいがあるように見えないけれど、生活上でさまざまな困難に直面されている人がいることについて、近年メディア等で取り上げられるようになり、少しずつ理解が広まりつつあります。しかし、それぞれの立場の人へのサポートについて、まだ確立されているとは言えません。この本は、読書バリアフリーを必要としている人をサポートするための知識や取り組みについて、勉強できる本です。

『りんごの棚と読書バリアフリー だれもが読書を楽しめる世界へ』

りんごプロジェクト/監修  フレーベル館 2024年
「りんごの棚」は、図書館に置いてあるのは「文字が書かれた紙の本」というイメージを覆し、読みにくさを感じている人の立場になって考えるきっかけとなるスペースです。「りんごの棚」について知り、だれもが読書を楽しめる世界をともに目指していきましょう。

『読書バリアフリー 見つけよう!自分にあった読書のカタチ』

読書工房/編著 国土社 2023年
さまざまな立場の人が自分にあった手段を使って、楽しく本を読んだり、情報を得たりするために工夫された本を「バリアフリー図書」と言います。自分は不便を感じないことも、ある立場の人にとっては不便になっていることがあります。この本は、その不便さを解消するための方法や、求められているサポートについて紹介しています。

『読書バリアフリーの世界 大活字本と電子書籍の普及と活用』

野口武悟/著 三和書籍 2023年
「本の飢餓(読書の飢餓)」という言葉をご存じでしょうか。これは、視覚障がい者が利用しやすい様式の書籍の入手が難しく、読みたくても読めない状態にあることを示す言葉です。この本では、障がいや年齢に関わらずだれもが読書できる環境、いわゆる「読書バリアフリー」環境の実現に向けた取り組みや、これから必要になることについて、大活字本を中心に紹介しています。

より見やすく工夫された本

大活字本

大活字本とは、視力が弱かったり、文字が読みづらかったりする人も読書が楽しめるよう、文字の大きさやフォント、行間の幅などを調整した資料のことです。成田市立図書館では、本館1階対面朗読室・りんごの棚、公津の杜分館で所蔵しています。

LLブック

「LL」とはスウェーデン語の「LättLäst」(レットレースト)の略で、「やさしく読める」という意味です。やさしい日本語、絵記号(ピクトグラム)、イラスト、写真などを使ってわかりやすく書かれていますが、幼児や子ども向けのものだけではありません。知的障がいのある方や自閉症の方、外国語を母語にされる方など、読むことが苦手な方のために読みやすく書かれた本です。

『奇跡のフォント』

高田裕美/著 時事通信出版局 2023年
障がいの有無に関わらず多くの人に読みやすいユニバーサルデザインフォントは、どのように生み出されたのでしょうか。「UDデジタル教科書体」の開発物語から、見え方の違いや読み書きを支援する教育現場の様子も知ることができます。

『つたえたいきもち』

津島つしま/著 樹村房 2023年
軽度の知的障害を持つ登場人物2人が、恋をしてお互いに思いを伝えようとする姿を描くストーリーマンガです。同じ内容で描き方を変えた、LL版と従来版の2編が収められています。読みやすくするためにどんな工夫がされているのか、2編を見比べてみてください。

目を使わない読書

点字図書所蔵一覧

『点訳絵本のつくり方』

岩田美津子/著 せせらぎ出版 2015年
点訳絵本とは、市販の絵本の文字部分などに点字のシートを貼りつけて、見える人も見えない人も楽しめるようにした絵本です。この本には、点訳絵本を作るために必要な知識やコツ、注意点がわかりやすくまとめられています。本文だけでなく、表紙や奥付の点訳の仕方まで掲載されていて、これ1冊で自分でも点訳絵本が作れます。

朗読CD

音声読み上げ機能付き資料・オーディオブック

成田市立図書館電子書籍サービスでは、音声読み上げ機能がある資料やオーディオブックを利用することができます。

音声読み上げ機能付き資料(成田市立図書館電子書籍サービス)別ウインドウで表示する

ビューワ画面上のふきだしマークを押すと再生されます。

オーディオブック(成田市立図書館電子書籍サービス)別ウインドウで表示する

オーディオブックとは、プロのナレーターや声優などが朗読した音声を録音したもので、「聴く本」とも呼ばれています。

多様な世界のとらえ方を知る

『目の見えない人は世界をどう見ているのか』

伊藤亜紗/著 光文社 2015年
この本では、著者が視覚障害者や関係者に対して行ったインタビューなどをもとに、視覚に障害がある人達の空間認識や感覚、体の動かし方を分析しています。「見えない人」がどのように世界と関わっているかを知り、「見る」とは何であるのか考え直してみましょう。

『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』

川内有緒/著 集英社インターナショナル 2021年
生まれつき極度の弱視で、色を見たことがない白鳥さん。その白鳥さんと美術や写真、仏像を鑑賞することで今までは見えなかった世界が広がっていく。目が見えなくても美術を鑑賞できると思ったきっかけなど、白鳥さんがどのように美術を楽しんでいるかを知ることができます。

『文字の読めないパイロット』

髙梨智樹/著 イースト・プレス 2020年
小学生の頃から文字を読むことができず、中学校で「識字障害」と診断された少年は、周囲の支援を得ながら高校進学や免許取得を成し遂げ、世界大会に出場するドローンパイロットとなります。彼が、その後、どのようにして起業家としてドローンの会社を設立したか、その成長の姿を描いています。

『川のほとりに立つ者は』

寺地はるな/著 双葉社 2022年
主人公の清瀬は、恋人の松木とケンカ別れをした日、松木の部屋から1冊の本を持ち帰りました。ある日、松木が病院に運ばれ、意識不明の重体となっていました。再び、松木の部屋を訪れた清瀬はケンカの原因となったノートを見つけ、松木について誤解していたことがわかってきます。
ディスレクシアやADHD等の障害を持つ人々への思い込みや生きづらさが浮かび上がる小説です。

『目で見ることばで話をさせて』

アン・クレア・レゾット/作 横山和江/訳 岩波書店 2022年
主人公のメアリーは耳が聞こえませんが、島の誰とでも手話を使って会話し、いきいきと暮らしていました。ところが、ある日、科学者に誘拐されてしまいます。
この小説は、かつて、ろう者と聴者が分け隔てなく、手話で会話をしていた「マーサズ・ヴィンヤード島」という実在する島が話の舞台になっています。

『みんなが手話で話した島』

ノーラ・エレン・グロース/著 佐野正信/訳 早川書房 2022年

『脳を鍛えれば、人生が変わる』

加藤俊徳/著 海竜社 2020年

『闇を照らす六つの星』

小倉明/著 汐文社 2012年

関連リンク