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こどもの本のみ

これから楽しむ児童文学

最終更新日 2025年06月05日

展示期間 : 06月から07月

展示場所 : 本館一般展示


これから楽しむ児童文学の展示ポスター
児童文学は、子どもだけを読者として想定した本ではありません。 心理学者の河合隼雄さんは、著作『河合隼雄と子どもの目』の中で、児童文学について、「「子どもの目」を通して見た世界が表現されている文学であると思っている。」と述べています。 異なる視点から描かれた世界は、大人が読んでも面白いものです。 今回の展示では、児童文学の中でも、長く読み継がれている名作や、メディア化された作品、背景を知ることで子どもの頃とは違った楽しみ方のできる作品などを集めました。

展示関連情報

斉藤洋さんの本

『コリドラス・テイルズ』

斉藤洋/著 偕成社 2012年
作家の「私」が買った熱帯魚は、なんとしゃべる魚。小さなナマズの冒険譚と作家の書いたショートショートが交互に登場します。

『消える人たち』

斉藤洋/著 小峰書店 1998年
妖怪や幽霊が出てくるわけではないけれど、ちょっと怖くて不思議な短いお話です。

『アルフレートの時計台』

斉藤洋/著 偕成社 2011年
小児科医になったクラウスは、生まれ育った町でしばらく過ごすことになりました。町の時計台の針は昔から動いておらず、3時を指したままです。中に入ってみたクラウスは、そこで、なつかしい友人と再会するのでした。

『グレーテルの白い小鳥』

斉藤洋/著 偕成社 2020年
図書館の「児童読書相談コーナー」には、児童書の相談をするついでに、不思議な話をしていく人がけっこういるのです。

『おばけとしょかん』

斉藤洋/著 講談社 2019年
図書館で本を読んでいるうちに眠ってしまったひろちゃん。夜の図書館はなんだかいつもと様子が違います。

『ルドルフとイッパイアッテナ』

斉藤洋/著 講談社 1987年

日本の児童文学

『ちいさいモモちゃん』

松谷みよ子/著 1983年 講談社
モモちゃんとアカネちゃんの本シリーズの第1作です。作者の温かな言葉で綴られている優しい物語で、親子でいっしょに読んでも楽しめます。

『ごんぎつね』

新美南吉/著 2008年 講談社
小学校国語の教科書にも採用されている本作は、子供たちが共感できる、ごんの心の成長が描かれています。印象的なラストシーンは、子どもから大人まで、読む人の心に残ることでしょう。

『だれも知らない小さな国』

佐藤さとる/著 2015年 講談社
画家の村上勉さんが描き下ろした挿絵のコロボックル物語シリーズ第1作で、幅広い世代に読み継がれているファンタジー作品です。コロボックルの世界観が多くの人に愛され、親しまれる作品となっています。

『獣の奏者』シリーズ

上橋菜穂子/著 講談社
「リョザ神王国」という世界が舞台となっているファンタジー物語で、数奇な運命を辿る主人公や獣たちの姿が壮大に描かれています。2009(平成21)年には映像化され、NHK教育テレビで放送されました。電子書籍でも読むことができます。

『ノンちゃん雲に乗る』

石井桃子/著 1970年 福音館
読み終えた後に、子供時代の純粋さや家族への愛とともに、どこか懐かしさを感じさせてくれる1冊です。子ども時代に読んだ人が大人になってから読み返すと、新たな発見があるかもしれません。

『魔女の宅急便』

角野栄子/著 KADOKAWA 2015年

海外の児童文学

『クリスマス・キャロル』

ディケンズ/著 岩波書店 2001年
強欲で守銭奴のスクルージが不思議な精霊の力で過去・現在・未来を見る体験をし、心を入れ替える物語です。資本主義社会を生きる大人にこそ読んでほしい一冊です。

『ブラッカムの爆撃機』

ロバート・ウェストール/著 岩波書店 2006年
布でできた貧弱な爆撃機で出撃する若者が語る、狂気と紙一重の体験が、臨場感あふれる筆致で描かれています。宮崎駿さんによる爆撃機内のイラストも、情景を思い描く助けとなることでしょう。

『タランと角の王』

ロイド・アリグザンダー/著 評論社 1977年
ケルトをイメージさせる架空の世界を舞台にしたプリデイン物語(全5巻)の第1作です。豚飼いの少年が運命に導かれて成長してゆく過程に、時に涙し、またある時には胸を躍らせて引きこまれます。

『ガリバー旅行記』

スウィフト/著 岩波書店 1993年
主人公のガリバーが様々な異国を旅します。有名な小人の国のほかにも、巨人の国や空飛ぶ島など奇妙で幻想的な国々を訪れます。痛快な風刺とユーモアに溢れた内容が魅力です。

『ケンスケの王国』

マイケル・モーパーゴ/著 評論社 2002年
マイケルと両親は中古のヨットで世界をまわる旅に出ました。ある夜、海に落ちてしまったマイケルは、ケンスケという老人に助けられます。マイケルは両親のもとに帰りたいと願いますが…。

『モモ』

ミヒャエル・エンデ/著 岩波書店 1986年

『ゲド戦記』シリーズ

ル=グウィン/著 岩波書店

『指輪物語』シリーズ

J・R・R・トールキン/著 評論社 1992年

『ライオンと魔女』

C・S・ルイス/著 新潮社 2024年

児童文学についての本

『プーと私』

石井桃子/著 2018年 河出書房新社
『クマのプーさん』など名作の誕生秘話や、バートン、ファージョンを訪ねる旅、欧米の児童文学と図書館を見て歩いた留学体験記などが収録されています。

『子どもと本』

松岡享子/著 2015年 岩波書店

『子どもの本の森へ』

河合隼雄/著 長田弘/著 1998年 岩波書店

原著で読んでみる

『Le petit prince』(星の王子さま)

Antoine De Saint-Exupery/著  Mariner Books 1971年

『Swallows and Amazons』(ツバメ号とアマゾン号)

Ransome・Arthur/著 J・Cape 1985年