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浮世絵わんだーらんど

最終更新日 2017年05月25日

展示期間 : 03月から04月

展示場所 : 本館一般展示


展示ポスター
「浮世絵」という言葉は、もともと「憂世」すなわちつらい世の中をあらわす言葉が語源とされています。それが、生きるならば「今」を積極的に楽しもうという精神をあらわして「浮世」に転じた、と言われています(『浮世絵のことば案内』より)。

先人たちは、時世を嘆くにとどまらず、日常生活の中に楽しみを見つけてパワーへと変えていったのでしょう。浮世絵には、彼らの知恵や人と自然への愛着、そして遊び心が込められてるのではないでしょうか。

日本を代表する芸術として評価されている浮世絵ですが、この度の展示では、浮世絵を知ると共に、生活に彩りを添える身近な品としての魅力をご紹介したいと思います。どうぞ、懐かしい写真や遊び道具を取り出すような気持ちでお楽しみいただければと思います。

展示関連情報

浮世絵を知る

『知識ゼロからの浮世絵入門』

稲垣進一/著 幻冬舎 2011年
浮世絵の基礎知識と34人の有名絵師ごとの解説がまとめられています。

『浮世絵のことば案内』

田辺昌子/著 小学館 2005年
浮世絵にまつわる用語を見開き2ページ程度で説明しています。

『浮世絵の歴史』

小林忠/監修 美術出版社 1998年
室町時代末期から大正・昭和にかけての浮世絵発展の変遷がまとめられています。年表や系譜、索引、参考文献等の資料もあります。

『浮世絵の鑑賞基礎知識』

小林忠/著 至文堂 1994年
詳細な解説と多数の図版を通して、当時の社会を理解しつつ浮世絵をより深く知ることができます。人名・別号索引もあります。

『浮世絵は語る』

浅野秀剛/著 講談社 2010年
浮世絵の主要ジャンル・有名絵師のおなじみの名画を題材に、当時の生活や社会システムを考証します。「鑑賞」とは一味違った楽しみです。

浮世絵を調べる

事典

『原色 浮世絵大百科事典』

日本浮世絵協会/編 大修館書店 1981年
浮世絵を知るための本格的な事典です。全11巻。

美術全集等を探すツール

『浮世絵レファレンス事典』

日外アソシエーツ 2010年
美術全集などに掲載された浮世絵図版の所在を、作者名から調べる図版索引です。美術全集73種353冊に掲載されている図版25,612点を対象としています。

『日本美術作品レファレンス事典 絵画編 浮世絵』

日外アソシエーツ 1993年
美術全集に掲載された約22,000図版を作品名から調べられます。また、700名分の作者名索引があります。

『日本美術作品レファレンス事典 第2期 絵画篇(近世以前・浮世絵・近現代)』

日外アソシエーツ 2006年
美術全集に掲載された絵画作品図版を作品名から調べられます。美術全集29種138冊に掲載されている17,897点を収録しており、作者名索引もあります。

図録

『日本の浮世絵美術館』

永田生慈/編 角川書店 1996年
国内の美術館・博物館・図書館等が所蔵する浮世絵を、地域別にまとめて紹介している図録です。全6巻。

浮世絵を読む

『図説浮世絵に見る日本ふるさと百景』

藤原千恵子/編 河出書房新社 2011年
浮世絵に描かれた江戸の人びとの暮らしや日本の原風景をたどるシリーズの1冊です。浮世絵が、当時の旅行案内や写真といった生活情報メディアとなっていたことがわかります。同シリーズ『図説浮世絵に見る江戸の一日』や『図説浮世絵に見る江戸の旅』、『浮世絵に見る江戸の暮らし』もおすすめです。

『錦絵が語る江戸の食』

松下幸子/著 遊子館 2009年
食は生活から切り離せないものの一つではないでしょうか。浮世絵中の人びともいろいろな食材とともに描かれています。文献・日記類に基づいた解説とともに、江戸の食生活と庶民の暮らしを覗きます。

『浮世絵ミステリーゾーン』

高橋克彦/著 講談社 2010年
当時の人々の日常生活の実態や情報伝達のユニークさを、魅力いっぱいに語るエッセイ集です。

『すぐわかる楽しい江戸の浮世絵』

辻惟雄/監修 東京美術 2008年
歌舞伎役者のプライベート、人気スポット、世相・ニュースなど多方面の情報を扱っていた浮世絵を、現代のメディアと合わせながら楽しく紹介しています。

『浮世絵一竿百趣』

金森直治/著 つり人社 2006年
釣り史研究家が集めたコレクションをもとにした一冊です。浮世絵釣り100景から、江戸の釣り事情を読み解いてみましょう。

浮世絵を楽しむ

『高橋克彦の浮世絵ワンダーランド』

高橋克彦/著 平凡社 2000年
浮世絵が庶民の生活にさまざまな情報を伝える役目をもち、重宝がられ愛されていたことが、簡潔に紹介されています。

『江戸絵画万華鏡』

榊原悟/著 青幻社 2007年
江戸絵画は内容も表現も多種多様です。インパクトがあるもの、じわじわと笑いがこみ上げるもの、謎解きやひっかけを込めたもの・・・。その面白さや機知を味わえる作品で息抜きを。

『江戸の判じ絵』

岩崎均史/著 小学館 2004年
判じ絵とは、目でみるなぞなぞとも言える言葉あそびです。たとえば、鳥の鵜(う)が泣いている絵に濁点が付いて、「うなぎ」と読みます。謎解き知恵比べに挑戦してみましょう。

『遊べる浮世絵』

藤澤紫/著 東京書籍 2008年
浮世絵には、優れたカメラマンまたイラストレーターとも言える絵師の美意識と遊び心がふんだんに盛り込まれています。「浮世絵を見ると、元気になれる」という著者の言葉にも共感できるのではないでしょうか。

『江戸猫』

稲垣進一/著 東京書籍 2010年
歌川国芳の作品を中心に、浮世絵に描かれた猫を集めた一冊です。いたずら猫、じゃれ猫、働き猫、ワル猫・・・確かな観察とユーモアが合体した世界を楽しめます。

絵師 歌川国芳

国芳について

『名品揃物浮世絵 7 国芳・英泉』

鈴木重三/責任編集 ぎょうせい 1991年
『名品揃物浮世絵』は全12巻、大型本です。作品と絵師評伝、図版解説、年譜などがあります。

『浮世絵師歌川列伝』

飯島虚心/著 中央公論社 1993年
歌川豊春、豊国、豊広、広重、国貞、国芳等の詳伝『浮世絵師歌川列伝』3巻のほか、『浮世絵師歌川雑記』が収められています。

『もっと知りたい歌川国芳』

悳俊彦/著 東京美術 2008年
歌川国芳の生涯を図版とともに知ることができます。索引があります。

『国芳の狂画』

東京書籍 1991年
漫画の原点ともいわれる「国芳の狂画」には、戯画、滑稽画、風刺画が満載です。見れば思わず、にやり、としてしまいます。

小説になった国芳

『国芳必殺絵巻流し』

村咲数馬/著 大和書房 2008年

『俠風むすめ(きゃんふうむすめ)』

河治和香/著 小学館
シリーズ名は「国芳一門浮世絵草紙」です。全5巻。

関連web情報

国立国会図書館のデジタル化資料別ウインドウで表示する

国立国会図書館
国立国会図書館古典籍資料室所蔵資料(約30万冊)のうち、貴重書・準貴重書約5万点をインターネットに公開しています。「錦絵」などで検索できます。

貴重資料画像データベース別ウインドウで表示する

東京都立中央図書館
東京都立中央図書館特別文庫室が所蔵している約13,800枚の浮世絵(2011(平成23)年3月更新)が検索できます。

演劇博物館浮世絵閲覧システム別ウインドウで表示する

早稲田大学坪内博士記念演劇博物館
演劇博物館に所蔵されている約47,000枚の浮世絵が検索・閲覧できます。

米国議会図書館所蔵浮世絵データベース別ウインドウで表示する

国際日本文化研究センター
米国議会図書館のP&P(Prints and Photographs Division)が保有する日本の浮世絵コレクション2,741件(2007(平成19)年9月更新)が検索できます。

データベースれきはく別ウインドウで表示する

大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館
所蔵資料データベース「館蔵錦絵」に2,340件(2011(平成23)年8月10日更新)が検索できます。

ウィーン大学東アジア研究所FWFプロジェクト「錦絵の諷刺画1842-1905」データーベース別ウインドウで表示する

ウィーン大学東アジア研究所
1842年から1905年までに制作された錦絵の諷刺画・戯画、約1,500枚をデータベース化しています。日本語、英語、ドイツ語で検索できます。

渋沢栄一記念財団「実業史錦絵絵引」絵引データベース別ウインドウで表示する

公益財団法人渋沢栄一記念財団
明治期に出版された、ものづくり、産物、職業など、産業シーンを描いた錦絵を、絵や言葉から検索できます。