- 協議事項(1)令和6年度決算について(説明:飯田館長)
それでは、「協議事項(1)令和6年度決算について」、ご説明申し上げます。右上に「協議事項(1)」と書かれたA4両面の資料をご覧ください。
では、まず資料の表面1ページをご覧ください。
こちらは、令和6年度の決算額を予算額と比較したものとなります。
下の合計欄をご覧ください。予算額の合計は3億2,806万7,000円、決算額の合計は3億2,218万8,791円、差引587万8,209円でございます。
予算執行につきましては、概ね計画していましたとおりの執行となりました。事業別の内訳をご覧いただきますと、5番目にございます「図書館事業」における差引額が、差引額全体の多くを占めていることがお分かりになるかと思います。
続きまして、裏面をご覧ください。こちらは令和6年度と令和5年度の決算額を互いに比較したものでございます。
下の合計欄をご覧ください。令和6年度の決算額は3億2,218万8,791円、令和5年度の決算額は4億2,038万9,084円、差引▲9,820万293円でございます。
令和6年度の決算額が1億円近く減額しておりますのは、令和5年度にはエレベーターの改修工事を実施しておりましたが、令和6年度は大きな改修工事等が無かったため、「図書館施設維持管理事業」の決算額が減額したものです。
また、工事の実施に伴う減額分ほどではございませんが、令和6年度には会計年度任用職員の報酬等に係る給与改定が行われており、これに伴う増加分も「図書館事業」において1,800万円程度見られております。なお、全体に対する影響はそれ程大きなものではございませんが、青少年向けのコーナーであります、青春HiROBA(アオハルひろば)開設に伴う備品購入費も「図書館事業」に追加されております。
協議事項(1)についての説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
【委員からの意見・質問等】
なし
- 協議事項(2)令和7年度予算について(説明:飯田館長)
続きまして、「協議事項(2)令和7年度予算について」、ご説明申し上げます。右上に「協議事項(2)」と書かれたA4片面の資料をご覧ください。
こちらの表は、令和7年度当初予算額を令和6年度当初予算額と比較したものとなります。
下の合計欄をご覧ください。令和7年度の当初予算額合計は3億5,440万6,000円、令和6年度の当初予算額合計は3億1,477万4,000円となります。令和7年度の当初予算額は、令和6年度に比べて3,963万2,000円の増額となっております。
事業別の内訳をご覧いただきますと、4番目にあります「図書整備事業」の減額分、529万4,000円と、5番目にあります「図書館事業」における増額分、4,140万7,000円が、特に変化の大きな部分となっております。
変化が生じておりますそれぞれの理由についてでございますが、「図書整備事業」につきましては、図書購入費の減額によるもの、「図書館事業」につきましては、協議事項(1)においても申し上げました、会計年度任用職員の報酬等に係る給与改定に伴うもの、また、令和6年度に更新しました図書館システム等の使用料(リース料)の上乗せ分が、令和7年度予算の増額に繋がっております。
協議事項(2)についての説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
【委員からの意見・質問等】
【御堂丸委員】
返却仕分け機の導入によって職員の負担は軽減されたのでしょうか。
【伊藤主幹】
返却仕分け機については、本館で2台、公津の杜分館で1台を今年3月から導入したところでございます。
返却仕分け機で返却の受付けから返却資料の送り先の仕分けまでを行うものとなっています。また、返却仕分け機を通すことで、貸出しの際に解除された盗難防止のセキュリティを再設定する機能も備わっており、作業の効率化に役立っています。
ただし、利用者側の手続きが1冊ずつの返却となること、本館では2台のみの設置であることから、時間帯によっては利用者に並んでいただいている状況も見られるため、従来通りのカウンターによる対面での返却手続きと並行して行っています。
そのため、返却業務に対応する職員の削減には至っておりませんが、先ほど申し上げたような導入によっての効果もありますので、作業動線がもっとスムーズになっていくと、人員の削減ということも考えられます。
【野村委員長】
私自身も返却仕分け機を使用した際、エラーになってしまうことがありましたが、操作方法などについて利用者から意見などは出ているのでしょうか。
【伊藤主幹】
「返却しにくい」「時間がかかる」といったご意見をいただいている状況であります。
先ほど申し上げた、対面での返却手続きを並行していくことと、利用者が慣れていくにつれて解消する部分もあると考えています。
しかしながら、返却仕分け機の利用方法についての案内を工夫するとともに、もう少し使用しやすくなるようにメーカーと相談しており、改善できればと考えております。
【飯田館長】
返却仕分け機もあるのですが、対面式の返却窓口も用意しておりますので、当面は両方をご利用いただいてという形で考えています。
本の冊数によって、またお急ぎか否かによってなど、どちらを利用していただいた方がよいかといったご案内方法を考えながら改善に努めていければと思います。
【石川委員】
図書整備事業が令和5年度決算と6年度決算を比較して、120万円弱少なくなっており、令和7年度予算も6年度予算と比較して530万円近く少なくなっています。どのような流れで少なくなっているのでしょうか。
【飯田館長】
図書整備事業ということで備品購入費が大きく占めており、そちらが徐々に減少している状況であります。
しかしながら、本館機能を持つ図書館は県内でも数少ない状況であり、蔵書数も80万点あり、他市との比較では図書整備については充実していると捉えています。
そのような現状を踏まえ、前年度と比較すると決算額や予算額が減少にはなっておりますが、他市と比較しても問題ない状況であると考えています。
【石川委員】
図書館運営の大きな文脈の中では、いろいろなお金の動きがあって、市民に提供する蔵書については十分確保できているので、ここ数年はほかのところに少しお金をかけていると解釈すればよろしいでしょうか。ありがとうございました。
(説明:飯田館長、奥村主幹兼サービス係長)
それでは、協議事項(3)成田市立図書館サービス計画における令和6年度の実績についてご説明いたします。お手元に、協議事項(3)-1、(3)-2、(3)-3の資料をご用意ください。
まず、協議事項(3)-2から、説明させていただきます。
図書館では、2021(令和3)年度から10年間を計画期間とする「成田市立図書館サービス計画」を策定し、サービスの充実を図っております。
1ページ目をご覧ください。
図書館サービス計画に掲げております図書館サービスの3つの評価指標の令和6年度実績についてご説明いたします。
まず、市民への図書館サービスの浸透の状況を表す、指標1「市民の図書館利用登録率」につきましては、計画最終年度の目標値を30.8パーセントとしています。令和6年度の実績値は22.4パーセントとなっております。
次に、調査や相談の件数を示す、指標2「年間レファレンス処理件数」につきましては、計画最終年度の目標値を2万3,000件としておりますところ、令和6年度の実績値は1万8,560件となっております。
最後の指標3「公開書架冊数に占める新規購入冊数の割合」は、計画最終年度の目標値を13.5パーセントとしておりますところ、令和6年度の実績値は9.4パーセントとなっております。
3指標とも減少傾向が見られますが、令和6年度は、図書館システムの更新を行いました関係で、2月7日から28日まで全館休館しており、来館によるサービスの数値に影響が出ているものと考えられます。
続きまして、取組内容の自己評価結果について記載しております。2ページをご覧ください。評価判定につきましては、目標達成のBを基準といたしまして、それ以上の成果があったものをA判定、それ以下がC・D判定となっております。D判定は未実施、E判定につきましては、別の項目に目標を振り替えたり、調査等を終了したりしたものとなりますが、令和6年度は0項目となっております。
令和6年度の自己評価結果は表に記載のとおりとなりますが、前回の本協議会で報告した進捗状況における11月末の仮評価時から評価を変更した12項目のうち、評価が達成基準を満たしていないC以下になったものは7項目、達成基準を満たしているB以上になったものは5項目となりました。
令和5年度と比較しますと、自己評価結果は達成基準を満たしているとするAとBの割合は79.8パーセントから81.2パーセントとなり、計画全体としては目標を概ね達成できたと捉えております。
資料にございますとおり、A判定とした項目は4つございます。令和6年度は、市制施行70周年及び図書館開館40周年であり、記念事業であるイベントや講座の開催に係る取組を行いました。集客の状況や講座アンケート結果での満足度も高かったことから、イベント、講座の項目をA評価としました。また、青春HiROBAの新設及び記念事業の開催に伴い、市内中学校や高等学校に連携を働きかける等、新しい試みと工夫を反映させた取組を行ったとして学校との連携をA評価としました。
一方で、「C」又は「D」と判定をした項目は22項目(18.8パーセント)あり、そのうち2年以上続けて「C」以下の判定となったものも8項目(6.8パーセント)ありましたが、昨年度と比較しますと達成できなかった項目は減少し、計画的に取組めたと考えております。一方で、目標の先送りが続いている取組につきましては、本年度にサービス計画の中間評価を行う予定でおりますので、実施目標の見直しや今後の方向性について再度検討してまいります。
続きまして、資料の(3)-1、(3)-3について、ご説明いたします。主に、(3)-1を使用してご説明させていただきます。なお時間の都合上、主な部分についてご説明させていただきます。
また、資料の協議事項(3)-1に記載されている事業計画の番号は、協議事項(3)-3の左端の通番となりますので、お時間のあるときにご確認いただければと思います。
まず、1.図書館の基本的なサービスについて、4ページ目をご覧ください。「(6)周年記念事業」につきましてご説明いたします。令和6年度は、成田市制施行70周年記念事業として、文学講座と市史講座を実施しました。
文学講座は、千葉県にゆかりのある椎名誠氏をお迎えし、「さまざまな本さまざまな旅」をテーマに酒々井町で暮らしていた頃の思い出や、自身が旅する作家になった経緯などを語っていただきました。
市史講座につきましては、明治大学文学部教授の若狭徹氏をお招きし、「房総の古墳文化を語る」をテーマに身近な古墳群である公津原古墳群・龍角寺古墳群を含めた房総の古墳文化などについて、詳しくお話しいただきました。
また、「成田の歴史を語る座談会」におきましては、昭和30年代から40年代の本市の歴史を後世に守り伝えるため、座談会形式で当時の思い出を語っていただきました。座談会の内容につきましては、令和7年度に発行予定の『成田市史研究第50号』に掲載予定です。
また、成田市立図書館40周年記念事業としてもさまざまなイベントを開催しました。詳細は、5ページの表にまとめてございますので、ご確認ください。
続きまして、10ページをご覧ください。
「3.利用者層ごとのサービス(青少年)」の(1)青春HiROBAの新設につきましては、令和6年10月に青春HiROBAを設置しました。概要は記載のとおりとなりますが、資料約3,000点をそろえ、青少年におすすめの本のほか、進路棚として学習参考書や進学・就職関連資料等を提供し、その図書を活用して学習できるよう個人閲覧席やグループ閲覧席を設置しております。春以降、利用も増えてきており、今後は、青春HiROBAで配布するブックリストの作成にも力を入れるとともに学校との連携の強化やイベントの開催にも力を入れるなど、引き続き若い世代に向けたサービスの充実に取組んでいきたいと考えております。
次に、11ページ「4.利用者層ごとのサービス(図書館利用に障がいがある人)」の(1)りんごの棚の新設につきまして、点字図書や大活字本、読書バリアフリー資料を展示するコーナーとして令和7年3月から、本館1階児童コーナーに、「りんごの棚」を設置いたしました。写真を掲載しておりますので、ご確認ください。
13ページをご覧ください。「7.図書館サービスを支える電算システム」について、令和7年3月より、第8次図書館システム及び座席管理システムの更新並びにレファレンス・講座管理システムの新規導入を行いました。主な変更点につきましては記載のとおりとなっておりますので、写真と併せてご確認いただければと思います。
令和6年度の取組の総括としましては、青春HiROBAの新設やシステム更新など新たなサービスへ向けた取組を行うとともに、周年記念事業といたしまして、多くのイベントや講座を開催し市民への図書館利用や読書啓発を中心に力を入れた活動になったかと存じます。
今後も、更なる市民への図書館サービスの浸透を目指し、引き続き、各種サービスの実施、向上に努めてまいります。
協議事項(3)についての説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
【委員からの意見・質問等】
【深田委員】
12ページにある地域資料の活用として、カラー化について、よくニュースなどでも取り上げられますが、「記憶を解凍する」という効果があるということで、昔のことをあまり語らなかった人も、カラー化された写真を見ることで当時のことを生き生きとお話しになられるというケースが多いです。そのような点でカラー化というのは非常に有効かと思います。同時に、これを活用しやすいように、公開を進めていただければと思います。
11ページにある学校との連携ということですが、高校では総合的な探求の時間を取組んでいます。私の勤務先の高校では積極的に取組んでいるのですが、学校によってはあまりうまく進んでいないというところもあるのが現状です。そのような中で、いずれ生徒たちがさまざまな調べ物を図書館で行うということが増えてくると思います。その際に調べ方の相談等にのっていただけるようなサービスを充実させて、情報を探し出すための橋渡し役を担っていっていただけると助かります。
【野村委員長】
提案ですが、青春HiROBAが機能し始めているので、これをさらに広めていけるような面白い企画が出てくるともっと楽しめると思います。現在、展開している企画もとても面白いものが出ています。これは企画している方も楽しんでいるのだろうと思えて、そこが良いと思っています。出席した・参加したメンバーがみんな満足気な表情をして帰っていくので、「こういうニーズがあったのか」と新鮮に感じています。このようなところを盛り上げていただけるとありがたいです。
調べ物についてですが、インターネットで調べるのが当たり前になっていますが、だからこそ図書館で調べるともっとここが良いというところをプッシュしてほしいです。インターネットで覚えたものは、定着率が大学では半分といわれています。ところが、さまざまなものを調べて書き取るなど、いろいろなことをしていくと定着率が高いです。そのような良さをもっと訴えていただけると良いと思います。
- 協議事項(4)令和7年度事業計画について(説明:飯田館長)
それでは、協議事項(4)令和7年度図書館事業計画につきまして、ご説明させていただきます。資料協議事項(4)-1「令和7年度図書館事業計画について(予算別)」及び、協議事項(4)-2「成田市立図書館サービス計画2025(R7)年度事業計画」をお手元にご用意ください。
また、協議事項(3)と同様に、令和7年度のサービス計画の取組内容に関しましては、協議事項(4)-2「2025(R7)年度事業実績一覧表」にまとめてございます。資料協議事項(4)-1に記載されている事業計画の番号は、協議事項(4)-3の左端の通番となります。参考として配布しておりますので、お時間のある時にご確認ください。
それでは、資料協議事項(4)-1の1ページをご覧ください。
まず、本年度の図書館運営に関する経費に係る取組事項といたしまして、協議会委員の皆様からご意見等をいただき、より良い図書館サービスの提供に繋げるため、本年度も例年どおり、2回の図書館協議会を開催させていただく予定でございます。なお、2回目につきましては、令和8年の1月下旬から2月上旬頃の開催を見込んでおります。
次に、図書館施設維持管理事業の取組につきましては、利用者に快適で安全な場を提供するため、施設・設備の維持管理に係る各種点検等を実施するとともに、改修等が必要な場合には、計画的に、又適宜対応するものとなります。
続いて、市史編さん事業の取組につきましては、『成田市史研究第50号』を発行し、地域資料のマイクロフィルム化を行う予定です。
次に、図書整備事業の(1)資料収集の取組につきましては、市民の読書・学習活動を支援するため、幅広く資料を収集し提供します。購入費の内訳、整備費については、資料に記載のとおりとなっております。
(2)電子書籍サービスの取組につきましては、予算を昨年度と同様に700万円として、GIGAスクール構想への対応も含め資料の充実を図るとともに、オーディオブックの導入や専用サイトでの資料の紹介や館内に新着資料の掲示を行うなど、サービスの周知を図り、利用を促進します。
(3)本のリサイクルにつきましては、除籍本を学校や保育園等に提供するほか、本館、公津の杜分館及び下総公民館図書室の常設コーナーで無償配布を行います。
次に、図書館事業の(1)図書館講座の取組につきましては、毎年幅広い利用者層の需要に応えるさまざまなジャンルの講座を開催しているところです。6月14日(土曜日)に開催いたしました子ども向け講座につきましては、1部は99名、2部は27名の参加となりました。
資料3ページをご覧ください。
(2)子どもの読書活動推進事業の①おはなし会の取組といたしまして、本館、公津の杜分館で、年齢に応じた各種のおはなしかいの実施を予定しています。
②学校への支援の取組といたしましては、学校図書館司書との合同研修の開催、資料の貸出しや、「学校訪問おはなし会」を実施し、読書や図書館への関心を高めるほか、町探検等の図書館見学や、職場体験の受入れにより、学校図書館の活動を支援してまいります。
本年度の学校訪問おはなし会につきましては、18校147学級(児童数3,642人)を予定しております。また、図書館見学の受入れといたしまして、7月3日に、平成小学校の1年生95名が公津の杜分館に来館し、見学と本の貸出し体験をしたところでございます。
また、成田市立各学校の児童生徒に配布されているタブレット端末で電子書籍サービスを利用できる環境を整えておりますことから、今後も利用の促進に努めてまいります。
資料の4ページをご覧ください。
③ブックスタートにつきましては、保健福祉館で実施する「4か月児赤ちゃん相談」において、12回の実施予定となっております。絵本の配布につきましては、本館と公津の杜分館でも随時行っております。
④ボランティアの支援の取組につきましては、小学校などでの読み聞かせの活動を始める人に向けた、「絵本の読み聞かせ講座」を実施いたしました。また、おはなし会を担当する図書館司書及び活動中のボランティアメンバーを対象とした研修会や読み聞かせボランティア講座を実施する予定です。
⑤ブックリストの配布等につきましては、新1年生向けブックリスト「ばんざいいちねんせい」を作成し、入学時に、市立小学校及び義務教育学校で配布いたしました。また、夏休み中の読書に繋げる、学年別ブックリスト「いいほんみつけた」につきましても、各校への配布を終えたところでございます。
資料6ページをご覧ください。
(3)展示の取組につきましては、資料6ページから7ページに記載のとおり、本館及び公津の杜分館で、各種の展示を実施いたします。
資料7ページをご覧ください。
(4)青少年サービスの取組につきましては、資料に記載の取組の他、本日より「ひんやりアイテム貸出します。」として、青春HiROBA利用者の希望者にアイスネックリングを貸出す試みを開始しました。
資料8ページをご覧ください。
(5)障がい者サービスの取組につきましては、資料に記載の講座を開催いたしまして、音訳協力者の技術向上を図ってまいります。
(6)市職員への利用案内につきましては、4月に行われました成田市新規採用職員研修の中で、行政課題の解決を支援する図書館の機能について、図書館の活用法の説明を行いました。
(7)議会図書室との連携につきましては、政策立案等を行う成田市議会議員の調査研究を、図書館と議会事務局が連携して支援することを目的として、議員へのレファレンスサービスを行っていくものでございます。
(8)図書館サービスを支える電算システムにつきましては、令和7年3月に更新した第8次システムの2次リリースと、ホームページ管理システムの更新を予定しております。
(9)その他といたしまして、
①映画会に関しましては、7月19日に実施しました映画会の参加人数は33人でした。
②蔵書点検につきましては、令和7年10月6日(月)から10月10日(金)に、貸出資料等を除いた約96万点のスキャン作業を行い、所在の確認を行います。
また、③成田市立図書館サービス計画中間報告につきましては、本年度に中間評価を実施する予定です。取組の進捗や目標の達成状況の評価と新たな課題の整理を行い、計画後期の目標や年間計画の見直しを行います。
令和7年度事業計画の説明は以上となります。
よろしくお願いいたします。
【委員からの意見・質問等】
【深田委員】
1ページの3市史編さん事業のうち、資料のマイクロフィルム化ということですが、具体的にどのような形で進められているのでしょうか。
【久末係長】
ただいまマイクロフィルム化しているのが土屋区有文書というもので、大量に寄贈された資料なので、今年度は1,660点の処理を予定しています。しばらくは土屋区有文書がマイクロフィルム化の中心になる予定でございます。
【野村委員長】
ブックスタートについて、非常に良い取組をされていますが、第2次ブックスタートを行わないと受験で本を読まなくなります。大学で「そういえば本をしばらく読んでいない」という状況になり、私がいる大学ではセカンドブック事業を始めようという話も出ています。東北地方の町では成人式に図書カードを贈るという動きが出始めているそうです。そこの議会では、反対意見も出ているようですが、何かそこの層に訴えるものが図書館でできないでしょうか。
【濵田主幹】
セカンドブック事業ということで、ご質問は、受験の頃の青年に向けた事業ということと思われます。そちらの対象とは当館で考えているセカンドブック事業は異なってしまうのですが、令和5年度からブックスタート事業を始めまして、4か月児を対象に本を配布しています。そこで本を受け取ったお子さんが成長していきますので、次の段階として、3歳児健診で3歳児に合った本をプレゼントしたいということで、サービス計画と子どもの読書活動推進計画の中で掲げており、令和8年度あたりに実施したいという目標で事業を進めております。
青少年に向けましては、青春HiROBAをはじめとして、学校と連携を組みながら、事業を検討していこうと話が出てきているところですので、そちらをご期待いただければと思います。
【石川委員】
意見というよりはこれを受けてなんですけど、3ページ(2)②学校への支援ということで、学校訪問おはなし会を本校でも今年度すでに実施しておりまして、子どもたちは大変楽しい時間を過ごすことができました。語りというのは非常にシンプルな行為ですけど、情報が多くなるほど、心に残るものや意識に残るものは案外少なくなっていくと思います。肉声の響きを直接感じることで、子どもたちの中にどのように生きていくかというのはさまざまな可能性があると思っていますし、本を楽しむという一つの体験になっていると思います。今後もそのような機会をたくさんいただくことができればと思っていますので、よろしくお願いします。
本校の学校司書も本を借りて、調べ学習で活用させていただいていますけど、子どもたちが教科書の内容を踏まえながら自分で調べることを選択するようになってきているので、図書館からそれに応じた本を借りて学ぶことができるということは、学校の教育活動の支えになっています。今後もいろいろと要望をして、買ってもらいたい本などが出てくるかと思いますが、円滑なコミュニケーションをとりながら学校教育を支えていただければと思っています。
先ほど高校で総合的な探求の時間という話がありましたけども、その一番土台になっているのが小学校段階での、図書館で借りた本からいろいろなことを学ぶことができたという体験だと思いますので、我々としても頑張っていきたいと思います。
【清慶委員】
ブックスタートの時にプレゼントする本は年度ごとに変えているのか、何年間か同じものなのかどちらでしょうか。
【濵田主幹】
4か月の子どもたち全員にプレゼントしていますが、できるだけ読み聞かせの体験もしてもらうように声掛けをしています。4冊の本をお見せして、気になる本を選んでもらい、ボランティアが1家族につき1人ついて、読み聞かせの体験をしていただきます。その後、4冊の中から1冊を選んでいただきます。今年度のものは児童担当などが選んだ4冊なのですが、昨年度はこのうち1冊が違う本でした。
体感として、第2子・第3子でお越しになる方の中には、「すでに自宅にある」ということで、お選びいただくのが少なくなっていることもありますので、少し違うジャンルの本も選定していければと思っています。
ブックスタート時には、本のほかに持ち帰り用のバッグと、自宅で本を楽しんでもらうときのアドバイスブックをプレゼントしています。日本語を母国語としない方のものも用意していまして、それぞれ本の内容を母国語の文章に訳したものと、アドバイスブックをお渡ししています。
今後、委員の皆さんにご協力いただけるようでしたら、本の選定にも関わっていただければと考えています。
【御堂丸委員】
先月、図書館事業の一環として開催された、『ルドルフとイッパイアッテナ』の斉藤洋先生の講演会がとても面白かったです。今後、作家の方もですけれども、フィールドワークをしている方、例えば山極壽一さんやサバクトビバッタを研究している前野ウルド浩太郎さんといった方たちを呼んでいただけるとうれしいです。
【濵田主幹】
作家を招いて行う子どもたち向けの講座は今回が初めてでございました。どのような形になるか探りながらでしたが、思いのほか子どもたちは緊張もせず楽しんでいた様子でした。
一年に多くの講座は開催できないので、その年ごとに検討しながら定期的に実施していきたいと考えています。
【寺尾委員】
協議事項(4)-2通番2-(5)-オ-①と②の「高齢者の生きがいを支える情報提供、学習支援」のところですが、高齢者にも耳が遠いなど、いろいろな方がいらっしゃり、年齢の幅も60代・70代・80代と非常に広いです。高齢者全体を対象とした講座や展示は難しいかもしれないのですが、ぜひ高齢者向けのものも実施するように努力していただきたいと思います。現在、計画があれば教えていただけますか。
【久末係長】
高齢者向けの講座としては今年度実施予定のものがあります。図書館本館で実施するもので他課と連携して準備を進めています。また、対象を高齢者に絞ったものではないのですが、成田赤十字病院と協力して医療講座も今年度実施を予定しています。
【野村委員長】
山梨県の敬老会に呼ばれて、時代劇を10倍楽しく見るというテーマを扱ったことがあります。お年寄りは昔のビデオを整理してセットにして持っていたり、ボックスで販売されたものを持っていたりするので、それを使って、見得の切り方などを取り上げました。おじいちゃんおばあちゃんに見得を切ってもらうと人生が投影されているようでなかなか面白かったので、そのような講座は楽しいかもしれません。
また、大学でチャレンジしていることがありまして、大学生がいる母親向けに、もう1回ブックスタートしようと取組んでいます。青春の頃に読んだ本で良い本があるかアンケートをとったところ、大学生が母親にプレゼントしたいと買っていくということがありました。予算があればですけれども、ブックスタートと並行して、母親たちにプレゼントするような企画があれば良いと思います。子育て支援にもつながるのではないかと思いますので、そのような視点でも考えてみてもらえればと思います。