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2024(令和6)年度第2回 図書館協議会議事録

最終更新日 2025年05月21日

2024(令和6)年度第2回 図書館協議会会議概要

開催日時:2025(令和7)年02月05日(水曜日) 午後3時から午後4時30分まで

開催場所:成田市立図書館 本館2階 集会室

出席者

(委 員)
野村委員長、日暮副委員長、内田委員、濱野委員、櫻井委員、岩舘委員、清慶委員、御堂丸委員、赤川委員、深田委員
(事務局)
日暮教育長、藤﨑担当次長、高仲館長、濵田主幹、伊藤主幹、奥村主幹兼サービス係長、鈴木管理係長、久末資料調査係長、佐藤主査

協議事項

  1. 2024(令和6)年度事業の進捗状況について
  2. 2025(令和7)年度事業の方向性について

報告事項

  1. 教育に関する事務の点検及び評価について

議事 議長:野村委員長

  • 協議事項(1)令和6年度事業の進捗状況について(説明:高仲館長)
それでは、協議事項(1)「令和6年度事業の進捗状況」につきまして、説明させていただきます。資料協議事項(1)‐1「令和6年度事業の進捗状況について」及び、協議事項(1)‐2「成田市立図書館サービス計画-2024(R6)年度事業計画進捗状況一覧表-」をお手元にご用意ください。
まず、資料協議事項(1)‐2につきましては、図書館サービス計画の昨年(令和6年)11月末時点での進捗状況を記載しております。表の右側に仮評価とありますのは、今年度の達成基準に対しての各担当の自己評価になります。参考として配布しておりますので、お時間のある時にご確認ください。
仮評価につきましては、目標達成のBを基準といたしまして、想定以上の成果が得られたものをA判定、達成基準を満たしていないもしくは達成したものの課題があるものをC判定としております。D判定は11月末時点で未着手・未実施であるものです。E判定につきましては、目標を振り替えたり調査等を終了したりなどの方向転換を行ったものですが、現時点では0件となっております。
それでは、資料協議事項(1)‐1に沿って説明をさせていただきます。なお、各項目の右側に「事業計画1‐ア‐①」などと書かれておりますのは、資料協議事項(1)-2の青色の同じ通番の箇所にも関連した説明がございますので、後ほどご確認いただければと存じます。
1ページをご覧ください。
まず、1.図書館の基本的なサービス「(1)開館日数」につきましては、公民館図書室等において大雨による避難所開設や工事などにより、休室となったところがございます。場所や期間等は表にまとめてございますのでご確認ください。
次に、「(2)資料収集」につきましては、継続して司書がサービスグループごとに担当分野の資料研究や収集を行っております。電子書籍サービスについては、引き続き児童書の充実を図っております。また、本館の館内に電子書籍の新着案内を掲示したり、市民課前の番号案内表示機広告モニターで電子書籍の周知を行ったりするなど、利用の促進に努めております。
次に、「(3)本のリサイクル、リサイクルフェア」につきましては、図書館の除籍本を学校、保育園等の公共施設に無償で提供したほか、本館、公津の杜分館及び下総公民館図書室において、常設のリサイクルコーナーでの無償配布を行いました。また、もりんぴあこうづで開催された「もりんぴあフェスティバル」にて「リサイクルフェア」を開催し、約2,000冊を配布しました。
次に、「(4)蔵書点検」につきましては、令和6年10月7日から10月11日の5日間で貸出中の資料を除いた950,259点の資料の所在の確認をいたしました。
次に、「(5)展示」の取り組みにつきましては、本館及び公津の杜分館で、各種の展示を実施いたしました。通常の展示のほか、今年度も昨年度に引き続き他課と連携したコラボ展示を行いました。資料の3ページに表と写真を掲載しておりますので、ご確認ください。
また、現在本館カウンター前の展示コーナーにおきまして、文化芸術センターで開催しております「海洋堂フィギュア展」にあわせ、図書館所蔵本を紹介しております。フィギュアがテーマということで、手作りのガチャガチャマシンを設置し、カプセルに関連資料の紹介文を入れるなどの工夫を凝らしておりますので、是非ご覧いただければと思います。
4ページをご覧ください。「(6)周年記念事業」につきましては、成田市制施行70周年記念事業として、文学講座と市史講座を実施しました。「作家を招いての文学講座」は以前よりアンケートや本協議会でも要望の多かった講座であり、千葉県にゆかりのある椎名誠氏をお迎えし、「さまざまな本 さまざまな旅」をテーマに酒々井町で暮らしていた頃の思い出や、冒険文学を読んで、自身が旅する作家になった経緯などを語っていただきました。
市史講座につきましては、明治大学文学部教授の若狭徹氏をお招きし、「房総の古墳文化を語る」をテーマに身近な古墳群である公津原古墳群・龍角寺古墳群を含めた房総の古墳文化などについて、詳しくお話しいただきました。
また、「成田の歴史を語る座談会」におきましては、古くから成田を知る人々の貴重な記憶は、徐々に失われつつあり、昭和30年代から40年代の本市の歴史を後世に守り伝えるため、座談会形式で当時の思い出を語っていただきました。座談会の内容につきましては、令和7年度末に発行予定の「成田市史研究」50号に掲載予定です。
また、成田市立図書館40周年記念事業としても様々なイベントを開催しました。第1回会議でご質問のございました「ぬいぐるみおとまり会」につきましては、当館では初めての試みとして開催いたしました。子どもたちとぬいぐるみが一緒におはなしを聞き、預かったぬいぐるみが閉館後に図書館内を探検したり本を読んだりしている様子を撮影し、ミニアルバムを作成し参加者にお渡ししました。参加いただいた利用者には大変に喜ばれました。
5ページをご覧ください。
2.利用者層のサービス「(1)ブックスタート」につきましては、昨年度より「4か月児赤ちゃん相談」において、絵本の読み聞かせの実施に加え、新たに絵本の配布を行っております。6ページの表をご覧ください。
ブックスタート実施状況につきましては、赤ちゃん相談参加者への絵本の配布につきましては、97.5パーセントと高い配布率になっておりますが、赤ちゃん相談不参加者を含めた絵本の配布率は、76.7パーセントに留まっており、受診していない方への周知と配布方法が、課題となっております。対策といたしまして、保育園を含めた市内子育て支援施設44か所に協力をいただき、対象者へのチラシ配布を行いましたほか、2月14日(金)には、三里塚コミュニティセンターにおきまして、0.1歳のおはなしかいin三里塚と題して、おはなし会の開催とブックスタート絵本の配布を行う予定でございます。
次に、「(2)おはなし会」の取り組みといたしまして、本館、公津の杜分館で、年齢に応じた各種のおはなしかいを実施いたしました。詳細につきましては、表に記載のとおりとなっております。
第1回会議におきまして、男性職員のおはなし会への参加があるのかご質問いただきましたが、今年度は男性の司書職員2名が土曜日のおはなし会に3回ずつ参加しております。今後、経験を積みながら季節のおはなし会や学校おはなし会などにも参加する予定です。
次に、「(3)学校への支援」につきましては、市立小学校及び義務教育学校前期課程を対象に、ボランティアの協力を得て昔話の語りや絵本の読み聞かせなどを行う「学校訪問おはなし会」を127学級3,267人に実施いたしましたほか、町探検や校外学習及び職場体験の受け入れを行いました。また、「ブックトークをつくろう」をテーマに学校図書館司書との合同研修会を開催いたしました。
8ページをご覧ください。
「(4)第2次子どもの読書活動推進計画」につきましては、12月24日(火)に、計画に係る関係者会議を開催いたしました。各課の担当者が集まり、課題の共有や今後の連携について意見交換をいたしました。
次に、3.利用者層ごとのサービス(青少年)の「(1)青春HiROBA(アオハルひろば)の新設」につきましては、図書館が青少年にとってより身近な居場所となるよう、新たに青少年向けの資料を提供するコーナーを設置し、あわせて、その図書を活用して学習できる場を提供することで、青少年の居場所の確保及び本と親しむ機会の創出を図ることを目的として、令和6年10月に青春HiROBAを設置しました。概要は記載のとおりとなりますが、資料約2,750点をそろえ、青少年におすすめの本のほか、進路棚として学習参考書や進学・就職関連資料等を提供し、その図書を活用して学習できるよう個人閲覧席やグループ閲覧席を設置しております。
次に、「(2)学校との連携」につきましては、青春HiROBAの名称に関しまして、市立中学校及び義務教育学校後期課程の生徒を対象にアンケートを実施し、コーナーの名称を決定しましたほか、開館40周年記念事業の一環として「わたしの推し本」と題して市内高等4学校にPOP制作を依頼し、中学生が作成したPOPと併せて青春HiROBAに展示するとともに、展示の入れ替え作業にも協力いただきました。近隣高校の学校案内を進路棚で配布したりするなど、学校との連携したコーナーの運営を図りました。
今後は、青春HiROBAで配布するブックリストの作成とともに学校との連携の強化やイベントの開催にも力を入れるなど、引き続き若い世代に向けたサービスの充実に取り組んでいきたいと考えております。
続きまして、9ページをご覧ください。
4.地域資料を活用するサービス(市史編さん事業)につきましては、ホームページにおいて市史関連資料の寄贈を呼びかけており、久保田綾子家資料5点及び栁本和子家資料1点の合計6点などを受け入れております。また、引き続き資料のマイクロフィルム化・デジタルデータ化を実施してまいります。
次に、「(3)2階展示コーナー」につきましては、「下総御料牧場」や「市史研究48号」に関する展示を実施したほか、現在は市史講座に関連した「公津原古墳群展」を開催しております。
次に、5.図書館サービスを支える電算システムについてですが、電算システムの更新に伴い、令和7年2月7日から28日まで全館休館となります。また、新システムにおいては、Myページから利用カードのバーコードをスマートフォンなどの画面に表示し、貸出手続きに利用できるようになるほか、インターネットを通じた各種座席予約の開始など、利用者の利便性の向上を図ります。詳細につきましては、協議事項2において説明いたします。
続きまして資料11ページをご覧ください。
6.施設・設備等についてでございますが、「(1)修繕の状況」には、今年度これまでに実施した修繕案件を一覧にして記しております。
令和5年度は、空調設備及びエレベーターの改修工事という規模の大きな改修工事の実施がございましたが、今年度は小規模の修繕が中心となっており、予算編成の段階で見込んでいた案件に加え、都度発生する不具合に優先順位を考慮しながら対応しているところでございます。
「(2)利便性向上の取組」につきましては、令和5年度の第2回の会議において、本館において授乳スペースの提供を行っていることや、階段を使用することなく館内に出入りする方法があることなどについて、利用者の方々に積極的に周知した方が良いというご意見をいただきましたので、イラストや写真を配した分かりやすい掲示等により周知を行いました。
続きまして、12ページをご覧ください。
7.その他「(1)映画会」につきましては、令和6年9月22日の上映作品に関しましては文学講座の連動企画といたしまして、講師の椎名誠氏原作の作品「息子」を上映いたしました。
次に、「(2)図書館講座」につきまして、前出の講座のほか、市民のニーズに応え、併せて子どもへの読書普及を図ることを目的に、児童講座・ビジネス支援講座を開催いたしました。
説明は、以上となります。よろしくお願いいたします。
【委員からの意見・質問等】
【御堂丸委員】
ヤングアダルトコーナーが設置されて、本日も2名ほど利用されているところを見かけました。利用状況はどのような感じなのでしょうか。
【高仲館長】設置されて間もないため、状況としては口コミで徐々に情報が伝わっている段階かと思われますが、やはり学校の定期テスト期間中の週末などは利用が伸びているようで、多い時ですと、一度に10名程度利用されているところを見かけます。
ただ、それ以外の平日などですと、夕方で2、3名程度の利用という状況が多く、座席数についても、まだ余裕があるので、今後使っていただければと思っているところです。
【野村委員長】
蔵書点検において、行方不明となる本はどのくらいあるのでしょうか。
【高仲館長】
まず、委託業者により蔵書のスキャン作業が行われデータが納品されます。その時点では、300冊から400冊くらいの不明本が出てくるのですが、職員による捜索作業などの結果、2か月後くらいに最終的な数値が出ることになります。今年度の不明本は本館と分館を合わせて16点、公民館図書室では0点となりました。
昨年度は45点でした。最近の傾向ですと年々減少する傾向にあり、今年度の16点という数値はかなり少ない数値と思われます。
【野村委員長】
新聞などで、似たような作品を書いている作家をA作家対B作家のように比較して紹介したりすることがあります。比較をすることで面白さを見つけることもあるため、ミニ展示のテーマとして、その様な展示を成田市立図書館でも見てみたいと思っています。
  • 協議事項(2)令和7年度事業の方向性について(説明:高仲館長)
それでは、協議事項(2)についてご説明いたします。
右上に「協議事項(2)」と書かれた資料をご用意ください。
まず、「第1次成田市図書館サービス計画」におきましては、令和7年度が計画の中間年度となりますことから、令和6年度の取組評価を行うほか、計画の中間評価を予定しております。中間年度での各目標の進捗状況を把握し、成果と課題整理を行うことで、計画の一層の推進を図ってまいります。
「第2次成田市子どもの読書活動推進計画」におきましても、同様に計画の中間年度となりますことから、市内小中学校、義務教育学校、高等学校を対象にした読書活動の実態調査(アンケート調査)の実施と、中間評価を実施いたします。
実態調査(アンケート調査)につきましては、計画策定時の令和4年度におきましては、市内小学校(義務教育学校含む)8校、中学校(義務教育学校含む)4校、高等学校2校を対象といたしました。今回はタブレット端末等を活用し、調査対象数を大きく増やしてのアンケート調査を検討しております。
次に、電算システムの更新(2次リリース)につきましてご説明いたします。図書館で利用している電算システム及び関連機器の一部を令和7年3月1日から更新する予定で作業を進めております。一部の機能やサービスについては2次リリースとして開発を進めており、令和7年秋頃を目途に提供する予定です。
2次リリースの主な機能やサービスは、千葉県内図書館等の横断検索及び予約の受付、成田市立図書館で所蔵のない資料のWeb予約の受付など、資料に記載の内容について予定しております。
ホームページ管理システムにつきましては、リース契約期間が令和7年1月で終了しており、来年度にホームページ管理システムの更新を予定しております。スマートフォンでも見やすい画面構成とするなど、より利用しやすいホームページの構築を図り、令和8年3月の公開を予定しております。
続きまして、今年度の電算システムの更新について、改めて、ご説明いたします。本日配布いたしました「成田市立図書館休館のお知らせ」と書かれたチラシをご覧ください。今回の更新に際しましては、本館に新たに自動返却仕分け機を設置することに伴い改修工事が必要となることや、システムの提供会社が変更になることなどから、2月7日から28日まで長期に休館させていただく予定です。
チラシをお開きいただき、右側のページには、システム更新に伴い、引き継ぐことのできない情報の一覧を掲載しております。今回のシステムの更新にあたりましては、システムの提供会社が変更となり、Myページに保存している検索式やMy本棚の貸出日及び返却日が引き継がれないことから、データの保存についての作業をお願いしております。
また、Myページのパスワードで電子書籍サービスにログインできるようになるなどの連携を開始するにあたり、電子書籍サービスの貸出中の資料、予約されている資料、履歴は引き継がれない予定となっております。
左側のページには、サービスの再開が今年の秋頃(2次リリース)となるサービスを記載させていただいております。
チラシの最終ページでは、新サービスのご案内と、貸出期間及び貸出点数の変更についてお知らせしております。
新サービスにつきましては、電子書籍サービスの資料の検索が図書館所蔵資料と併せて行えるようになるほか、Myページから利用カードのバーコードをスマートフォンなどの画面に表示し、貸出手続きを行うことができるようになります。
また、本館及び公津の杜分館のインターネット端末席などの利用者用のパソコン席について、インターネットを利用して、来館せずに事前予約できるサービスを開始いたします。
説明は、以上となります。よろしくお願いいたします。
【委員からの意見・質問等】
【野村委員長】
子どもの読書活動についてのアンケート調査ですが、その結果から方向性や問題点が整理されて出てくるような、しっかりしたアンケート調査をお願いしたい。アンケートの作り方が、YES、NOの選択だけだと答えの中身が見えにくく、方向性の定まらないアンケート結果になってしまう。
近年、多くの企業でも方向性を追求したアンケート調査を行っているように思います。成田市立図書館でも、次に繋がるようなしっかりしたアンケート調査をしていただきたいと思います。

報告事項

  • 報告事項(1)教育に関する事務の点検及び評価について(説明:高仲館長)
  • それでは、報告事項(1)についてご説明いたします。
    右上に「報告事項(1)」と書かれた資料をご用意ください。
    資料の1ページをご覧ください。
    こちらに記しておりますとおり、教育委員会は、毎年、教育に関する事務の管理及び執行の状況について点検及び評価を行うことが法律に規定されており、成田市教育委員会におきましても、効率的な教育行政の推進に資するとともに、教育行政の推進状況に関する市民への説明責任を果たすことを目的に、毎年度、点検・評価を実施しているところでございます。
    なお、今年度は令和5年度の事務が点検及び評価の対象となっております。
    図書館の事務に関する具体的な点検及び評価の結果につきましては、5ページ及び6ページをご覧ください。
    初めに、5ページの「図書館事業」についてご説明いたします。
    「評価指標」には、「貸出点数」及び「成田市民の図書館利用登録率」、「図書館利用登録率」は団体を除く個人の市民の利用登録者数を市民の人口で割ることにより算出した数字となりますが、これらの指標を採用しており、令和5年度の実績は共に前年度実績を下回っておりますが、評価結果としては「A」をいただいております。
    ブックスタート事業において新たに絵本の配布を開始したことや、コロナ禍の影響が徐々に薄れ、学校訪問おはなし会の実施校が増加傾向にあることなどを総合的に評価していただけたものと捉えております。
    続きまして、6ページの「図書館施設維持管理事業」でございます。
    こちらの事業につきましては、委託等により行う施設の維持管理に関する業務が中心であることから評価指標の設定が難しく、点検・評価の対象としてそぐわない面もあるため、ここ数年は対象から外れておりましたが、令和5年度は空調設備及びエレベーターの改修という規模の大きな工事を実施いたしましたことから、今回の点検・評価の対象となったものでございます。
    評価結果といたしましては、施設を長期的に安全かつ快適に利用するため、それらの工事は効果的であったと評価していただき、「A」をいただいております。
    報告事項(1)については以上でございます。
    【委員からの意見・質問等】
    【野村委員長】
    利用登録率についてはどのように考えていますか。
    【高仲館長】
    登録率については、もう少し高い数字を目指せたらと思っているところですが、全国的に見ても、読書離れによるものなのか、図書館の利用登録率や貸出率は減少傾向を示しております。成田市においても、高校生世代くらいから利用登録率が大きく減少しているため、青少年向けの取組に力を入れることで、長い時間がかかるとは思いますが、利用率などが回復する傾向に向かえばと考えています。
    【野村委員長】
    年代別の登録状況はわかりますか。
    【高仲館長】
    先ほど、高校生世代から利用登録率が下がってくるというお話しをさせていただきましたが、令和5年度末での年代別の登録率をご説明いたしますと、一番高いのは7歳から12歳の44%となります。図書館の利用登録の有効期限は5年間で3年間利用がない場合は統計から外す処理をしております。そのことも関係してか、13歳から15歳の中学生世代についてはまだ40.9%の登録率を維持できている一方で、高校生世代の16歳から18歳になると、28.4%まで下がってきます。それ以上の世代においては20%から30%の登録率を行き来している状況であり、高校生世代の落ち込みを少なくすれば、それ以降の登録率も大きく下がらずに済むのではないかと考えられるため、そういった考えのもとに一般的にも青少年を対象とした事業が取り組まれているのではないでしょうか。
    【野村委員長】
    学校との連携も含めて、本に親しみやすくなるといいですね。来年度取組があればぜひお願いします。
    【日暮委員】
    近隣も含めて、図書館や公民館が複合的な施設となり、その施設内に銀行や飲食店が入ってきていることで、足を運ぶ機会も増えてくると思われる。図書館だけであると、図書館に行こうと思わないと足を運ばないが、複合施設であれば何かのついでにと足を運ぶ人が増えるのではないかと思うが、成田市では何か計画はあるのか。
    【高仲館長】
    成田市では、道路を挟んだ向かい側の赤坂センター地区で複合施設の整備を進めていくという検討をしているところで、来年度、基本構想の策定を予定しています。基本構想では、施設内にはどのようなものを置き、その規模感はどのような感じとするのかについて検討する段階になります。
    最近の複合施設には図書館も入っているところが増えております。その理由として、図書館は集客能力が非常に高いため、施設の中核として考えられることが多く、図書館で集客し、複合施設に入っているほかの施設の利用につなげていこうという狙いがあるためと思われます。
    成田市立図書館の場合は、本館の来館者数が年間で約26万人と、公共施設ではかなり利用者数の多い施設ではないかと思います。ただし、全国的な複合施設を見てみると、蔵書数が50万冊を超える図書館が複合施設に入っている事例が無い状況です。成田市立図書館においては、図書以外のものも含めると全部で75万冊を超える蔵書数ですので、複合施設に入るとなると、その面積などの折り合いが課題となってくるのではないかと思っております。現在は、その検討を進めている状況にあるので、複合施設に図書館が入る話や、場合によっては、現在の場所で再整備になるなどの話となるかもしれません。いずれにしましても、現在検討を進めているところです。
    【内田委員】
    私も登録者数を増やすというところが大事になっていくのかなと思いました。
    予算に対するコストパフォーマンスが担保されないと施設の維持については難しいのではないかと考えます。私も、先日、青春HiROBAを見学して写真を撮らせていただき、学校だよりへ自習などもできる場所と紹介させていただきました。
    私自身も教職員研修会があった際に調べ物や勉強をするため、図書館へ立ち寄った経験があったことから、教職員研修会で、「自宅へ帰る前に一度立ち寄ってみてはどうですか。」と話させていただきました。
    ですので、図書館が自習や調べ物ができる場所だということを引続き今後もお知らせしたいと思っています。
    登録者数を増やす案として、登録者などを対象とした、バックヤードツアーなどの企画があると、『登録してみようかな。』と思う方々が増えるのではないかと思うのでぜひ検討してみてください。
    【濱野委員】
    合同研修会においては、昨年度までは教職員の参加者数が少なかったのですが、私としても教職員の参加数向上に向け、夏の成田市教育推進研修会時に呼びかけをさせていただいたところ、今年度は参加者数が増え、大変良かったと思います。子どもたちへいろいろと伝えるには、まずは先生方が関わっていくことが大事だと思っているので、来年度以降も研修会の呼びかけを続けて、学校図書館司書の方だけでなく先生方から子どもたちへ伝えられるようにできたらと思っています。
    【野村委員長】
    平日に図書館に来ると、思った以上に高齢の方が多いと感じます。これは、図書館が居場所の一つとなっているのではないかと思います。本は読み始めると習慣となってずっと借りていくようになるので、そのあたりを促していただけるとよいのではないでしょうか。
    また、幼稚園などのころは、お母さんと一緒に来館することが多いと思うのですが、思春期になると来館することが減ってきていると思います。せっかく、青春HiROBAができたので、工夫して何かできるとよいですね。

その他

【野村委員長】
本離れが日本全体で進んできていると思います。成田市は他の市町村と違い、まだ有名な書店があるので、図書館が本離れについて積極的に仕掛けていかないとならない時期になってきていると思います。図書館で開催される講座などの時に、チラシを置くなど上手く書店と協力してみてはいかがでしょうか。
【高仲館長】
幸いにも、近くに「そよらなりた」があり、図書館ではそちらからも本を購入しています。距離感も近いほか、付き合いもあるので、比較的取組を始めやすい感じではあるので、イベントなどをきっかけに連携などできたらと考えています。

傍聴:傍聴者無し

次回開催日時(予定):2025(令和7)年7月